こんにちは。ゆきみです。
今回はドイツで1年間だけ研究留学するためのアパート探しのお話の続きです。
私の海外渡航が決まったのは2023年12月。
アパート探しを始めたのは1月、決まったのは3月でした(ギリギリ!)。
流れはこんな感じ。
(1)大学の学生寮に入るか決断する。
(2)一般のアパート検索サイトで家を探す。
(3)仲介業者 or 大家さんへメールを送信!
(4)仲介業者 or 大家さんからの返事をまつ
(5)リモート内見かメールで交渉して決定
(6)頭金を振込む
(7)日本で必要な書類を用意。渡航した日の待ち合わせ時間を交渉!
(8)いざ、ドイツへ!到着したら大家さんと会って、
アパートの中へ。
(9)初期状態をチェックして、書類にサインして鍵を受け取り。
(10)住民登録やビザ申請など..これは後日記事にするかも。
では続きの(6)からいきましょう。
(6)頭金を振込む
晴れてアパート入居のお許しがもらえたら、いよいよ契約の手続きです。
まず、仲介業者さん or 大家さんから指定された書類をそろえて送ります。ドイツ語の契約書と英語版の契約書があったので、英語版を先に記入してからドイツ語版も同じ場所にサインをしました(念の為Google翻訳のスマホ撮影機能で、その場所でいいか確かめてからしました)。
次に、アパート入居の頭金を振込みます。口座が指定されるので、日本の銀行口座からでも国際口座からでもいいので、私が振り込んだということが相手にわかるように振り込みます。海外送金になるのでちょっと不安ですが、不安なのはきっと先方も同じです。ちゃんと国を超えてお金が届くように、どの口座に・いくら・誰から振り込んだかがちゃんと追跡可能なように事前に約束を決めましょう。たとえば、契約手続き上のIDがあれば氏名とID番号をセットにして入力するなどの対策ができます。振り込んだら「OO日に振り込みました、ご確認ください」とメールでも知らせます。
私はこの頭金の送金の時点で、その後ドイツでもたくさん使うことになるWiseという海外送金サービスの口座を開設して、そこから振込みました(宣伝ではありません。私が調べたところでは他にPayPalやRevolut等がありました。いろいろあるので、調べて好みのものを見つけて使うのが一番です)。ドイツで現地の銀行口座を開く方法もあったのですがドイツ語で窓口で口座を開設できる自信がなかったのと、私はD1までの段階でシンガポールや台湾など学会のためにいろいろな国に行っていろいろな国の通貨の現金がたまって扱いに困っていたので、さまざまな種類の通貨が一挙に扱えて1枚のデビットカードとアプリで使うことができる観点からWiseを始めることにしたのです。アパートの入金なら送金相手(私の場合は仲介業者)とコミュニケーションを十分にしていて、うまくいったかどうかメールベースですぐに確認ができる状況だったので、初めて試すにはベストなタイミングだと思ってトライしました。
(↓ Wiseのウェブサイトです)
相手から書類とお金の両方についてOKだとお返事が来たら、これでほぼ、出国前のやりとりは完了です。あとはドイツに到着してから必要な書類(アパートだけでなくて、大学への入学(enrollment)手続きや、住民登録、ビザなど、渡航後に必要になる書類全部)や到着してからの準備に移っていきましょう。
既に並行して大学との受け入れ調整や入学手続きも行なっている場合もあるかもしれません。もし住所未定で進めていたのであればこの時点で大学へ連絡しましょう。
(7)日本で必要な書類を用意。渡航した日の待ち合わせ時間を交渉!
日本で用意していくべき書類をリストアップしましょう。それぞれ、公式に英語/ドイツ語書類があるのか、翻訳が必要なら英語なのかドイツ語なのか、自分で翻訳して良いのか認証翻訳が必要なのか、アポスティーユ(日本の公文書の公式な対外証明)も添付する必要があるのか、何枚必要なのか、原本が必要なのかコピーで良いのか...具体的なことまで洗い出して、不足なく用意します。この段階で、私の場合はどんな書類を用意したのかは、後日また別の記事にまとめようと思います。
それから、大家さんと待ち合わせ時間と場所を決めておきましょう。フライトでドイツに到着したら、ホテルで1泊してから入居するのか、何泊かしてから入居するのか、あるいは直接アパートで待ち合わせてすぐ入居するのか。わたしは直接アパートに待ち合わせて即入居でした。フライトの番号と時間を伝えて、タクシーを使ったらどれくらいの時間につきそうか計算してメールで伝えておきました。大家さんとは文面のみのやり取りだったので、実際にどんな人が待っているのか不安でいっぱいになりました。先方は書類で入居者の姿を理解しているわけですが、もし大家さんの写真なども事前にわかれば、こちら側も安心ですね。
忘れず、電話番号も交換しておきましょう。
私の場合、電話番号つきのeSIM(これも後日記事にします)を事前に準備していたはずが、ドイツに到着後電話が機能したり機能しなかったりの散々な状態で(なぜだ!)、なんとかタクシーでアパートに行ったら無事に邂逅できました。
(8)いざ、ドイツへ!到着したら大家さんと会って、アパートの中へ。
もし到着してそのままダイレクトにアパートに入居する場合、フライトの乗り継ぎ中、遅延があれば知らせるようにしましょう。ドイツに到着したら、改めて連絡します。
タクシーはUberなどでスーツケースもどっかり載せられるタイプを手配できますし、電車(Deutsche Bahn; DB)も日本よりひろびろしているので大きな荷物でも比較的移動しやすいです。
大家さんに会ったら丁寧に挨拶しましょう。私は日本のおみやげの桜のお菓子をプレゼントしました。大家さんと会話しながらアパートの建物をよく観察します。違う文化がいろいろ感じられるはず。たとえば、洗濯物の外干しはタブーなのでやっぱりみんな部屋の中で干しているなあとか、ゴミ捨て場の場所など。エレベーターの使い方、鍵の開け方もよく観察します。日本とは鍵の開け方が違いますし、癖がある場合は大家さんの開け方をしっかり見ておかないと、あとで自分がアパートに入れなくなります。自分のポストに名前があるかどうか、ポストはどうやって開けるのかも確認します。自分で開けてみて閉めてみる動作も、大家さんがいる目の前で試しておくと安心です。
(9)初期状態をチェックして、書類にサインして鍵を受け取り。
部屋に入ったら、状況をチェックしましょう。スマホで写真をとってメモします。疲れていますが、後で賠償するはめにならないようにしっかりやります。ドイツの建物は古いものをリノベーションしているケースもあり、よく見れば壁紙と床のつなぎめが破れていたり、壁に亀裂が入っていたり、窓を開け閉めするとガタがあったり、雨水を流すための穴がごみで詰まっていたり..(私はあとで大雨の日に室内に水がしみこんで大変なことになりました。また後日、記事にしようかなと思います)とにかく確認しておくなら大家さんと一緒の初回がベストタイミングです!
シャワーのお湯の出し方が日本では見ないトリッキーな構造のものもあったり、暖房器具(Heizung(ハイツング))、洗濯機(日本のものと結構違います)、キッチンの使い方、インターネットの接続のしかた、ブレーカーの場所、火災報知器の場所、インターホンのシステム、ごみ出しのルール、換気の注意点(機密性が高いのでカビが生えない目的もある)など、暮らしで大事なことはなるべく忘れずに聞いておくようにします。
状況に納得したら、書類にサインして鍵を受け取りましょう。鍵の本数はよく確かめます。また、大家さんに発行してもらう書類(Formular Meldebestätigung←居住の証明をする書類)は、このあと住民登録で必須になりますから絶対になくさない&汚さないように、クリアファイルか防水の封筒に入れて保管します。最後に、大家さんには丁寧にお礼を伝えてお別れしましょう。丁寧に誠実に対応したら、きっとこの先、いかなるトラブルのときも助けてくれるはずです。(私の大家さんは困ったことを連絡するとすっとんできてくれます。珍しいくらい親切な方かも。いや、トラブルが深刻だから来てくれるのもあるかも。どんな方が自分の大家さんになるかはわかりませんが、どんな人だったとしても、国や言語の違いを超えて自分を受け入れてくれたんだという感謝を忘れないようにしたいです)
(10)住民登録やビザ申請など
入居後に大家さんから書類(Formular Meldebestätigung)をいただいたら住民登録ができるようになりますので、すぐに市のウェブサイトから手続きの予約をしましょう。場所は市庁舎(Stadthaus)内の市民事務所(Bürgeramt)に出向くことになりますが、住む地域によって名前や仕組みが違ったりするかもしれません。住民登録は入国から2週間以内が原則ですが、予約でも1ヶ月待ちだったりするくらいとても混雑しているので、すぐに予約するのがおすすめです(わたしも1ヶ月後以降しか空きがなく焦ったのですが、空き日程のうち最短の日の予約で問題ありませんでした)。ドイツでは、日本人はドイツに入国してからビザを申し込むことができますが、その場合は住民登録を先に済ませ、住民登録時にもらう書類をビザ手続きの際に持って行く必要があります。ビザの申し込みは入国してから3ヶ月以内なので、住民登録の予約を早めにしないと住民登録ができず、再提出などもあって何度も市役所に通う日々のまま、ビザに進めずどんどん締め切りが近づいてくるという恐ろしい状況になるリスクがあります。何事もお早めに。つかれていますが、ここまで来れば、もうゆったりしていいかな。おつかれさまでした。
補足:ドイツの住民登録も、ビザも、書類のチェックが厳しいのでしっかり要求にあう書類を用意しましょう。そして重要なことがもうひとつ。窓口の人のクイックな手続きのあと、さらっと「Danke!」と言って帰らずに、その場でしーっかり書類をチェックしましょう!驚くほどにケアレスミスが多いです。名前のミス、誕生日のミス、性別のミス、もうなんでー!?というくらい、ミスが多い。指摘したのに直っていないこともあります。何度も予約しなおして市役所に行かなくてはいけないのでは、研究時間がロスになって本末転倒です。重要な証明書なのですから、自分の証明書は自分でしっかり確かめて、必要な修正は躊躇せず素直にしっかり主張しましょう。とはいえ、英語がわからない・ドイツ語しか話さない方が受付である確率が高いので、ドイツ人の友達についてきてもらって通訳していただくのですが...。
ちなみに、戸籍には本籍地と出生地があり、パスポートには本籍地(Registered Domicile)の記載があります。ビザにも出生地(Geburtsort)の欄があり、住民登録時の書類やパスポートを元に窓口職員が入力していくのですが、身分確認の際にはパスポートと比較されるからということで、ビザの出生地欄に本籍地を記入されることも。。実際には本籍地≠出生地であってもお構いなしで、本籍地の制度がないドイツ(というより本籍の概念が日本固有)では、実用上はビザの出生地(Geburtsort)=パスポートの本籍地(Registered Domicile)であった方が都合がよいのかもしれません。担当者からは戸籍謄本とその認証翻訳まで遡って出生地を確認されることはないと言われました。
このへんは書きたいことがたくさんあります。また、別の日に記事にしたいと思います。(ドイツのビザはドイツ大使館のサイトで確認できます)
長くなったので記事を2つに分けてしまい、すみませんでした。
海外の物件をおさえてお金を送って実際に住まう、とても不安なことばかりですが、丁寧に1つ1つを行っていけば、自分も仲介業者も大家さんも、みんな安心して手続きを進められます。
安心して研究に勤しめる、いい拠点が見つかることを祈ります。
(写真)アシアナ航空の機内食。なんと、えごまの葉で焼肉をくるむ食事が楽しめるとは。
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