こんにちは。ゆきみです。地学系の大学院生です。
ドイツはすっかり秋です。暖房器具のハイツングを初めて使って、長袖を着て、ココア入りコーヒーを淹れて...。いつのまにか夏が過ぎ去ってしまったことがちょっとだけ寂しいです。
今回は、指導教員にずーっとおすすめされてきたコブレンツに旅行してきた記録です。
コブレンツはドイツ南西部・ラインラント・プファルツ州に属する街です。マインツからコブレンツ行きのRB(Regional Bahn)が出ていて、ライン川沿いを走るため車窓からワイン畑や古城を楽しみながら行くことができます。
コブレンツのゆったり旅のメニュー
(1)アルトシュタットの隠れ名ケーキ屋さん「Omas Kuchen」
(2)ライン川を空中横断!ケーブルカー「Seil Bahn」
(3)現代アートのように美しい展望台「Koblenzer Kanten: Rhein-Mosel-Blick」
(4)楽しいアスレチック公園「Kletterspielplatz Fort Bleidenberg」
(5)2本の川の合流地点 -夕日とビアガーデン-「Deutsches Eck」
ではゆっくりいきましょう。
(1)アルトシュタットの隠れ名ケーキ屋さん「Omas Kuchen」
ドイツ語で「おばあちゃんのケーキ」という名前のかわいらしいケーキ屋さん。コブレンツ駅から徒歩15分ほどのアルトシュタットの中、メイン通りのパイプ屋さんから細い道に入ったところにあります。
アルトシュタットの街はどの建物も、ぶどうや植物のツタ・天使など細かい装飾が施されていて美しく、色合いもパステルブルーやイエローなどとてもかわいらしくて、歩いているだけでも楽しいですが、このケーキ屋さんは白を貴重とした素朴な外観でとっても可愛らしい。
お店に入るとすぐショーケースがあり、たくさんのカップケーキがお出迎え。どれにしよう...と悩んでしまいますが、お店入って正面のレジカウンターはtake out用なので、イートインならいったんお好きな席につきましょう。
店員さんが来るので、コーヒーなどの飲み物を注文したらいよいよカウンターへ!
カップケーキやホールケーキの1ピースなど好みのケーキを注文して待つと、飲み物と一緒にテーブルまで持ってきてくれます。
ドリンクは、2024年9月時点でエスプレッソが2.6ユーロ、コーヒーが3〜4ユーロでした。
ケーキは、カップケーキ系が3ユーロから、ケーキ1ピースが4.8ユーロからでした。
カウンターのケーキ以外にも、メニューから選べる食べ物も豊富でした。
ちなみに(これはドイツ全土で言えることですが)コブレンツ市街では無料でトイレに行けるスポットがなかなかなく、あっても有料です。このお店のトイレはキレイで無料なので、ここで済ませておくと観光中に困らずにすみます。
食べ始めてすこし落ち着いたころ、店員さんが「Alles gut? / Everything OK?」と聞いてくるので、Ja, sehr gut!とか、Yes, sure, thank you!とか、笑顔で答えると、向こうもニッコリ。
ケーキはとてもボリューミーで、クリームのコクと香りがとってもよい、食べ応えのあるものでした。チョコレート&ラズベリー(Schoko-Sahne mit Himbeer)とマンダリン&アーモンド(Schmand-Mandarine)を頼みましたが、どちらもフレッシュなフルーツの香りを楽しめ、しかもフルーツが惜しげもなくごろごろ入っていて、ナッツやパイ生地・ジェノワーズ生地との相性がとてもよかったです。コーヒーは苦くて酸味が弱め、どっしりウッディな味でした(このウッディな後味が、ケーキのナッツとの相性がとってもいい...!)。甘いケーキとコーヒーを交互に楽しみました。
お会計は席でします。店員さんのほうからチップなしのお会計を伝えてくれたので、学生としては気持ちが楽でありがたいです。2024年9月時点ではVISAかmasterでカード決済ができました。(いくつかカードブランドのマークがありましたがチラッとしか確認しておらず、少なくとも見覚えのあるこの2ブランドはありました)
お店を出るときは、カウンター内の店員さんにDanke schön!やTschüss!と声をかけると、ニッコリしてくれたりくれなかったり。いい気持ちでまた外へ出られます。
Omas Kuchen: https://omas-kuchen-koblenz.eatbu.com/?lang=de
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(2)ライン川を空中横断!ケーブルカー「Seil Bahn」
コブレンツ観光ではほとんどのガイドブック&サイトに載っているアクティビティ、ザイルバーン。登山用語にもありますが、ザイルは英語でropeの意味です。料金は2024年9月時点で、大人1人で往復14.90ユーロ、学生だと往復8.50ユーロです。学生料金でチケットを購入する場合は、窓口で学生証を提示します。
(他にもボートツアーや対岸の要塞の見学も含めた券種もありました)
入場したら、好きな場所に座りましょう。加速時がジェットコースターみたいですが、そのあとは穏やかな空中旅。はるか下にはライン川の水面が、振り返ればコブレンツ市街が、向かう先にはエーレンブライトシュタイン要塞が、その中間から左手にはモーゼル川がライン川に合流する景色を楽しむことができます。
乗っている間は周りも静かに楽しんでいるので、私も静かに写真を撮ったり眺めを楽しんだりして過ごしました。実は寝坊してコブレンツに来て12時過ぎからOmas Kuchenでケーキを食べてアルトシュタットを歩いて回ったので、ケーブルカーの往路が16時前ぐらいの乗車、登った先では展望台・公園・お散歩をひとしきり楽しんで1.5時間程度かかったので、復路が17時過ぎくらい。秋で日暮れも早まっていたので、帰りは夕焼けに染まるコブレンツの景色を楽しむことができました。
Seil Bahn:https://www.seilbahn-koblenz.de/homepage.html
(3)現代アートのように美しい展望台「Koblenzer Kanten: Rhein-Mosel-Blick」
ケーブルカーで登った先の公園を川沿いに進んだ先にある三角形の螺旋型の木製展望台。その大きさとアートのようなバランスに、登る前からわくわくします。建物の壁がないので風通しがよく、気持ちの良い秋風を感じながら登ることができました。ゆっくりグルリとスロープを2周登っていき、帰りは階段で入り口までまっすぐ降りれます。
バリアフリーで、車椅子を止めて景色を楽しめるような水平のポイントも何ヶ所か設置されていたので、松葉杖の方や車椅子の方、ベビーカーの方も多く来られていました。
壁がない代わりに木製の柵がありますが、小さい子供は転落しないよう大人が見ていてあげるか手をつないであげたほうが安全そう。
最上部からはコブレンツ・ライン川・モーゼル川を一望!とっても最高でした。天気がよければぜひ訪れたい、また行きたくなるスポットでした。
Koblenzer Kanten: Rhein-Mosel-Blick:https://www.romantischer-rhein.de/a-rhein-mosel-blick
(4)楽しいアスレチック公園「Kletterspielplatz Fort Bleidenberg」
展望台からテントシアター(注:街の劇場の改修のため臨時で設置してあったようです)の方に歩いて道路を渡ると、さまざまな種類のアスレチックが並ぶ公園に出ます。有料のゴルフゾーンもあり、小川まで造ってあって楽しそう...!ですが、今回は無料の公園だけ。木製のでこぼこ道や回転するディスク、岩をそのまま使ったスプリングなど自然あふれる遊具は大人も心おどるものばかり。
頭をぶつけると痛そうなものが多いので(高さのある遊具は本当に高いし、もろ岩石だったり;)ヘルメットしたほうがいいのでは?と思う場所もあったのですが、ドイツ人ファミリーの子供たちはヘルメットなしで元気に駆け回っていました。
季節によってはりんごがなっていたり、どんぐりが拾えたり。白樺の林の中をウォーキングしたり、カモミールの芝生の上でヨガをしたり、とっても気持ちよかったです。
(5)2本の川の合流地点 -夕日とビアガーデン-「Deutsches Eck」
大寝坊&上でたっぷり楽しんでいたので、コブレンツ市街へ戻るころには日が傾き始めていました。空中から眺める夕日は最高だったので、これもありか。
最後に訪れたのはドイチェスエック(ドイツの角(かど))、ライン川とモーゼル川が合流するポイントまで行きました。カップルがたくさんいて、ぎゅーしたりちゅーしたり、なんとなんと...とこちらまで照れてくる空間でしたがそれもそのはず。夕焼けがとびきり美しくて、気温も1日の中ではあたたかく(ドイツの夏秋は最高気温が16時くらいに訪れます)、川沿いのビアガーデンに灯りが灯り、とってもいい時間帯だったんです。
ドイチェスエックの馬の像(ヴィルヘルム1世の騎馬像)の台座部分までは登れるようでしたが、疲れていたので椅子に腰掛けてのんびりぼーっと川を眺めたり、さっきまでいたエーレンブライトシュタインの丘の方を眺めたり、ゆったり過ごしました。中央駅まではアルトシュタットの中を通ってもいけますが、せっかくなのでビアガーデンの横を川沿いに歩いていきました。テーブルに花、ランプ、音楽、人の笑い声、穏やかな風、どれも心地よくて、いい1日の締めくくりになりました。
お酒が飲めないのと、帰りのRBは混雑するとアプリが急かしていたので、どこにも寄らずに帰りました。DBアプリはありがたいです。予言通りRBの2号車(自由席)は満員で通路に人が立つほどでしたが、早めに駅に着けたので座ることができました(大事)。
コブレンツ、また行きたい場所になりました。指導教員が推していた理由がわかりました。コンパクトな街の中にいいところがぎゅっとたくさん詰まっていました。ケルンほど混雑してないし、フランクフルトほど物騒でもないし、なごむ空気感と便利さがいい感じに同居していて、週末のぶらり旅にちょうどいい。
では、今回はここまで。
(写真)上:ケーブルカーから見下ろすコブレンツ市街。夕方は乗客も少ない。
下:現代アートのような展望台。秋晴れの青空がキレイ。
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